ピンチ、給食が作れない

Author: Akiko Mori


先日、学校が始まって以来のピンチに見舞われました。そのときのドタバタ劇について書きたいと思います。

「腹が減っては戦ができぬ」、空腹では何をするにも力が入らず、良い結果を得ることができないという意味でよく使われます。

ここパアン技術訓練学校では、何度もお伝えしてきていますが、一日3食無料で給食を提供しています。しかも、ごはんはお代わり自由です。お腹がすいていたら、集中して勉強することができませんから、開校当時からこの方針です。

プロパンガスが買えない

本校では、プロパンガスで60人分の給食を準備しています。毎月、市街のプロパンガス屋さんにタンクを運び購入しています。そろそろ、タンクのガスがなくなるのでいつものようにガスを買いに行ったところ、売り切れで購入できないことがわかりました。ヤンゴンでもガス不足で、地方への物流も止まったようでちょっとパニックに。

 

電気ストーブ、炭

給食提供を止めずに訓練に集中してもらうためにどうするか検討し、溶接科と電気科のインストラクターらが協働して、電気コンロを製作しました。

とはいえ、停電も多く、バックアップ用の発電機があっても不安な状況です。

 

   

 

すぐに製作にとりかかり、2日間ほどこの電気コンロを使って給食を提供したところ、ガスがヤンゴンから届き通常オペレーションに戻りました。電気もだめだった時のために炭で料理する体制も整えようか、初めての出来事にちょっと緊迫した1週間を過ごしました。

 

ところで、ミャンマー人の米の消費量が多いのをご存知の方も多いかと思います。ミャンマー年間の米消費量は、日本の約5倍、250キロだそうです。(ジェトロ2023年)

本校の給食の予算を算出する際は、一日1人当たり0.6キロ(4合)を計上しています。育ち盛りの若者にごはんお代わり自由で一日3食、提供するにはこれくらいは必要です。米はインディカ米で粘りのないさらっとした触感で味の濃いおかずと相性がよいです。