卒業制作のEコマース販売

Author: Akiko Mori

少し前の話になりますが、3月に33名の訓練生が卒業しました。通常、訓練生たちは卒業制作を作って卒業式に展示、お披露目しています。卒業式に来た来賓の方々が気に入ったらお買い上げくださることもありました。今回は、将来に向けて予習も兼ねて卒業制作をウェブ上で販売するEコマースに企業にお手伝いいただきながら挑戦しました。

 

 

慣れない作業

ヤンゴンのような大都市ならまだしも、パアンのような田舎町ではEコマースサイトをサクサクと触って準備できるスタッフは皆無です。作業についてマニュアルを作ってオンラインで説明するも思ったようには進まず。結局、データを送ってもらって私が商品情報をウェブ上にあげました。

 

 

販売開始後10日で完売

卒業式の準備に忙しいスタッフからのデータ送信作業は遅々として進まず、本当に売れるだろうか、という不安を抱えながらようやくサイト公開にこぎつけました。商品は、デッキチェアー・食器棚・ベッドフレーム・ブランコ・飲料水置き15点(建設科2点・溶接科13点)、10日間で完売しました。収益は約10万円ほどでした。訓練生たちは学んだ技術をお金に変えられる可能性を感じ自信に満ちて卒業していきました。

 

 

 

Eコマースの良さは享受できないが・・・

Eコマースの良い点は、いつでもどこからでも購入できるということでしょう。今回、購入にEコマースサイトを使ってくれたのは2名のみ。校内でお買い上げいただいた情報を東京にいる私が受け代理でポチポチ購入手続きしたのが実態です。まだまだ、買い物は、お店で商品を見て触ってというのが当たり前の地域。輸送や支払い決済の問題がありEコマースの良さを享受はできません。今のところ学校周辺、カレン州パアン周辺にお届け場所を限定したスタートとなりました。

 

 

 

スタッフの反応は?

ほとんどのスタッフが、まだ買い物はインターネットではしないというものでした。私もそう思います。しかし、ヤンゴンに住む人たちにとってデリバリーサービスを利用するのはもはや日常になっています。

今回、参加しなかった自動車整備科、電気科のチーフインストラクターからは次回は参加したいと積極的な反応がありました。次回の卒業制作は、もう少し豊富な商品を販売する予定です。

 

 

 

 

 

 

目指すはふるさと納税

今は、来るべき将来のための予習という位置づけです。卒業制作を販売していくはもとより地元の特産品や手工芸品など販売先を探している地元の人たちとのコラボも考えています。将来的に地域を応援するサイトに育て上げていきたいと思います。