高架タンク修理

Author: Akiko Mori

 

 

2月10日(土)~12日(祝)は、日本と同様、ミャンマーでも3連休でした。パアン技術訓練学校では、この3連休を使って一部のスタッフが出勤して大作業が行われました。その様子をお伝えします。

 

開校10周年、でも・・・

本校は、2014年に開校し10周年を迎えます。開校当初は、校舎や施設の建設が始まったばかりで、学校はまだ何もない空地に過ぎませんでした。最初の数年間は、パアン市内にある宿舎付きの元教会学校の建物を借りて授業を行っていました。

校内の構造物として目を引くのが、正門入ってすぐ右手に位置する高架タンクです。このタンクは、学校の裏にある小さなダムから揚水された水を貯水し、校内の水浴び場などに配水する役割を果たしています。全寮制の学校として、水の供給は極めて重要な施設です。しかし、10年が経過した今日、校内の様々な施設には劣化が見られ、維持管理作業に追われています。

この高架タンクもタンク排水管から水漏れが発生していたので修理を行いました。

 

 

修理作業を自前で行う挑戦

 

比較的水を使用しない期間である連休を利用して、高架タンクの修理作業が行われました。事前に校内の他のタンクに水を満水にし、高架タンクを空にしてから修理作業に取り組みました。

本校では、通常、校内で必要な修理作業は学校内のスタッフが自ら行うようにしています。建設科、電気科、自動車整備科、溶接科のインストラクターたちが揃っていれば、必要な修理はほぼ対応可能です。

今回の作業は特に大がかりで、6メートルを超える高さのタンクでの作業であったため、まず足場の設置から始める必要がありました。建設科の備品を利用して足場を確保しました。

 

作業は、タンク内の清掃、タンク部分のひび割れ修理と排水管の交換・固定を行い、幸いにも予定通り作業を安全に終えることができました。この3日間の作業には、建設科3名、溶接科4名、キッチンチーム2名、警備員6名、そして事務所チーム2名が参加し、チームワークスピリットを発揮してくれました。

プロジェクト調整員である事務所の代表は、各スタッフの能力を把握した上で作業工程と必要な人員計画を立てることが、作業の効率化につながったと報告してくれました。連休にも関わらず嫌な顔せず、スタッフ一丸となって取り組んだこの作業は、学校の維持管理に大きく貢献しました。今後も、自前で修理する挑戦とチームワークを重視し、より良い学習環境を提供しつつより良い教育の機会を提供する学校でいたいと考えています。