訓練生の日課(前編)

Author: Naw Eh Hti Nar

 

 

一度退職した後、再び私たちのプロジェクトに参加し、貢献してくれている女性スタッフがいます。彼女は、プロジェクトを離れた後、いくつかの組織での勤務経験を経て、より広い視野を持ってプロジェクトの管理に携わってくれています。その豊富な経験と知識は、プロジェクトにとって非常に貴重であり、彼女の存在は欠かせません。
彼女は、まるで寮母のように、訓練生一人ひとりに母親のような愛情を注いでいます。日々、訓練生の成長を見守り、彼らの卒業を心から願う彼女の姿は、多くの訓練生にとって大きな支えとなっています。今日は、そんな彼女の「訓練生の日課」というエッセーをご紹介します。

 

 

1.朝の日課

訓練生は、朝6時に起床し、一日をスタートさせます。まず、顔を洗い、歯を磨いた後、寮内の部屋や水浴び場、トイレを30分ほどかけて掃除します。その後、シャワーを浴び、7時には調理チームが用意してくれた栄養たっぷりの朝食をいただきます。炒飯、卵焼き、そしてコーヒーといったバランスの取れた食事は、健康的で腹持ちが良く、一日の始まりにふさわしいエネルギー源です。

朝食を終えると、次はチームで協力しながら、食堂や4つのワークショップ、4つの教室を20分かけて丁寧に掃除します。この共同作業を通じて、訓練生たちは自然と連帯感を育んでいきます。

掃除が終わり、身支度を整えた後、9時からは理論の授業が始まります。こうして、朝の清々しいルーティンを通して、訓練生たちは心身ともに準備を整え、一日の学びに集中できる環境が整えられていくのです。

 

 

2.午前の日課

訓練生は、平日の午前9時から12時まで、コースごとに理論の授業を受けます。各講師は、テキストをはじめ、プロジェクター、ホワイトボード、フリップチャート、マーカーペン、電卓、そしてユーチューブのビデオチャンネルなど、さまざまな教材を活用して授業を進めます。
授業の形式は、訓練生がノートにメモを取ることから、グループや個人での課題に取り組むことまで多岐にわたります。50分の授業が3コマあり、授業の合間には15分の休憩が2回設けられています。理論クラスでは、講義内容を深く理解するための時間と、集中力を維持するためのリズムが大切にされています。
私が率いる事務局チームは、毎日定期的に各教室を巡回し、訓練生が積極的に学習に取り組んでいるかを確認します。また、体調不良で寮で休んでいる訓練生の状態も把握し、必要に応じてサポートを行っています。このようにして、訓練生が安心して学びに集中できる環境を整えています。

 

3.昼食休憩と午後の日課

訓練生は、12時から1時まで昼食休憩を取ります。この時間は、訓練生にとって楽しみなひとときです。調理チームは交代で、栄養バランスに配慮したヘルシーメニューを提供します。メニューには、野菜、肉、卵、豆スープ、骨スープ、そして伝統的なスープなどが並び、訓練生の体力をサポートしています。

30分ほどかけて昼食を取った後、訓練生たちは10分間、食堂の片付けと掃除を行います。その後、寮に戻って20分間リラックスし、午後の訓練に向けてしっかりと充電します。

午後1時になると、実技の訓練が始まります。実技の訓練では、グループワークと個人ワークがあり、それぞれが実践的なスキルを磨く場となっています。訓練は3時間で、午後4時にはその日の訓練が終了します。

訓練が終わった後、訓練生たちは使用した教材や器具をすべて元の場所に戻し、教室を整理整頓してから退出します。こうした習慣は、訓練生たちの責任感や整理能力を育む大切なプロセスとなっています。